2008年12月28日日曜日

ロンドンの天気。人ごみ時々バーゲン

28日、日曜日
朝7時前に目が覚める。
昨日は、BARで一杯ひっかけてからの就寝だったから寝付いたのも夜更けだったのに、
きれいに目覚めた。でも目は少し赤く充血している。濃い目のコーヒーを入れてPCにスイッチを入れた。
夢解き
仮象と現実世界の境界線は曖昧で、
底の部分は繋がっているんじゃないか、という感覚をたまに持つことがある。
それは、夢を見ているときに、夢の続きを見てやろうという意思が働いたとき、
仮象ではなくなる、リアルな感覚として残ることもある。といったもので
別に、夢からのお告げとか、暗示めいたものを感じてるわけではない。
ただ、僕の内側が見せる映像が語りかける、
言葉なき言葉の意味を僕が理解しようと試してるだけ。
変態かな。


その空間は、今僕が過ごしている宿だった。
登場人物は、僕と、二人の旅行者。
一階のリビングで食事をしている。
静か過ぎる、静かな空間。
話は、あまりはずむことはなく
スプーンがスープをすくうカチャカチャという音が小気味よく鳴る。
僕は黙って食事を続けていた。スープの底を見つめながら。
。。
映像の空間がかわる。
。。
残念ながら、PCに向かっている間に、もう夢は思い出せなくなってしまった。
唯一つ覚えているのは、ほかの夢もロンドンの僕の頭の中でのリアルな世界だったこと。
。。
目が覚めた。
トイレに行く。
廊下で新しい旅行者とすれ違う。
僕が寝付いてから来た人のようで眠たそうに目をこすっている。
お互いの視線は
お互いの瞳に向けられた。
その間数秒。
「おはようございます」、「はじまして」の
いつもなら出ていた言葉が出てこない。
ぎこちない空気を避けるように、
なにもなかった、気づかなかったフリをして部屋に戻る。
部屋のドアを閉める
「ガチャ」という音が
薄暗い部屋に申し訳なさそうに響いた。
その瞬間に、
さっきまで見ていた夢の感覚が気持ち悪いくらいに再現された。
。。
中庭でタバコをすった後、リビングにさっきの彼がいた。
日本人だった。
【おはようございます、はじめまして】
その言葉を一度心の中でつぶやいてから、
ゆっくりと、彼の目を見て発声する。
「おはようございます、はじめまして」
彼との二度目の初対面を終えた。
バッグがカウンターから出てこなくて対処に困っているらしかったから
電話を手伝ってあげた。
彼のついて間もない不安は少し軽減されたようで、
表情が和む。
「ありがとうございます」
彼の言葉を気持ちよく受け止めることができた。

そろそろ朝ごはんの時間です。
。。。

さぼろうと思っていたけど、26日の記録からはじめて行きます。
26日。快晴。
寒さがきつく感じ始めた初日。
真冬に着る服をどうしようかとなんとなく考えていた。
有り合わせを重ね着してすごすのか、新しく買うか、日本から送ってもらうのか。
答えは、「まだ、いいや」で、
もう少し寒くなってから考えることにした。
午前中。
宿泊客の韓国人と日本人は朝ごはんを済ますと
みんなあわただしく町に出て行った。
ストレッチをしながら取り残された僕。
昼前に買い物袋抱えて、
戻ってきた人が教えてくれた、
今日から
クリスマスバーゲンなんですって。


たしかに、服は好きだけど。
半額でもウン万円するパンツやら、冬服を買う余裕は今の僕にはない。
お金を使う優先順位は間違えないようにしないと。
とはいっても、せっかくの天気だし、せっかくの町が活気付き、賑わう日だ。
昼ごはんを食べたら、町に出よう。
財布の紐はなるべく結んだまま。
青が濃い一日の始まり。
日差しがぬくい。

僕の住んでいる地域はロンドンの東に位置する。
ここは移民が住み移った地域でもあり、
バスの中は、バングラデッシュ系、インド系、黒人、白人少々。
いろんな色が一緒くたになったこの空間。
居心地は悪くない。



センター到着。
下車。
ヌホッ!
どっひゃぁ!
バス降りた瞬間、思わず声に出す。

人人
人人人
人だらけ。


有名らしいデパートへ。
ニュースではやれ世界恐慌だ
不景気だ。
今年のクリスマス商戦は過去最悪だ
とか、暗いニュースが多いけど
少なくともこの日はそんなことを微塵も感じられなかった。
ま、そんなことをまだ感じていない人たちが消費しにここに集まってるんだろうけど。
ファッション誌で編集のアシスタントしてたときは
ブランド品も買ったりはしてたけど
そのときの僕と比べて
テンションはあがらない。
サンデーマーケットで古着見てるほうが楽しい。
数時間後。
一通りウインドーショッピングを楽しんだあと
僕たちのクリスマスパーティ会場へ
メリーーークリスマス!!

週刊誌読みながら
餃子とビールで祝杯。
最高!
自分がこんなんで喜ぶ、幸せ感じちゃうのも
少しマヌケな気がしちゃうけど
うまいもんは、うまい。

味的には中国人が作ったんだろうけど
味噌の味。
悪くないす。
大盛り、バカ盛りだったけど
なんとか完食。

幸せでした。
帰りに、どうしても気になっていたアーティストの作品集が頭から離れず
行ったりきたりをくりかえしたあと、
クリスマスプレゼントだ、と言い聞かせ
購入。
12ポンド。
大切にします、お正月は質素倹約します。
最後に。
今日の町歩きを総括。
ショッピングを楽しんでるさまざまな肌の色の人たちを眺めていて
思ったこと。
でかい買い物袋たくさんぶら下げて
一番精力的に動き回っていたのが
アジア人が多かったという気づき。
それが、日本人なのか
韓国人、中国人なのか
はたまたシンガポールかも香港かもわからないけど。
とにかく、何かを買って町を歩いているのは
圧倒的に、黄色人種が多かった
(あくまでも主観。僕は野鳥の会ではないので)
勤勉で、貯蓄型というのはなにも、日本人的ではなくて
ひょっとしたら、アジア的なのかな
なんて、考えてみたり。
楽しい町歩きだった。
最後に今日出会った詩。
Once upon a time there was a Bear
and a Bee who lived in a wood and
were the best of friends. All summer
long the Bee collected nectar from
morning to night while the Bear lay
on his back basking in the long grass.
When Winter came the Bear
realised he had nothing to eat and
thought to himself 'I hope that busy
little Bee will share some of his
honey with me'. But the Bee was
nowhere to be found-he had died of
a stress induced coronary disease

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