2009年3月27日金曜日

Daily Photos ~日本帰国、Tokyo~







帰国から1週間がたった。

すぐに更新できなくてごめんなさい。


僕、日本に帰ってきました。



頭の中で。


昨日の続きはまだロンドンで、

明日の始まりもロンドンだったり。

隣のドアをあければ、

見えるはずの笑顔は今はもう別の人。


それでも僕は帰って来た。

物理的に、僕の肉体は今、此処に在る。



平行世界の時空の狭間に落とされていた僕は


そんな当たり前の変化を、ようやく実感できてきた。


心の時差ぼけとでもいうのかな。

僕の魂は一週間遅れで日本にやっと帰って来たみたい。







日本について真っ先に向かった先は、渋谷。

誰と再会して、何食って、とかそういう用意は全くしてこなかった僕だけど、

旅の終わらせ方は、気づいたら固まってた。



ブログのトップにある渋谷の写真は僕の旅の第一号。

始まりの象徴であるその風景を

もう一度、

一年ぶりにゆっくり身を置き

写真を撮りたかった、同じ場所で。



スタバからスクランブル交差点を見下ろす。

一人一人の動きを俯瞰してみると

だんだんとそれが、ひとつの細胞の集合体のように見えてくる。

一人でいる人が原子、複数でいる人が分子だと喩えるなら

それはまるで一つの生命体のようで






なにもかもが「過密」の変わらないこの空間は

懐かしさを感じるものの、何処か以前とは違う居心地を感じた。


スコールのような垂れ流しの広告

巣穴から姿を現すアリのように駅から溢れ出す人。


僕は完全に傍観者にさせられた


こんな感覚も数日たてば、だんだんと消え失せて、

新しい環境に適応してしまう、淡いものだと分かっていたから

戸惑いもせず、素直に。

最後の旅人としての時間を楽しんだ。





最後の出会い。

東京は忙しい街だな、

といいながらも

楽しそうに写真ばしばし撮ってたオッサン。



グッドラックで別れたあと

小一時間ばかりそこにとどまり、写真を撮った。















この雑多なかんじが、他にはない東京の魅力なんだろうな、

そんな事考えて、最後に自分の写真を撮ってもらった。


日本人は目の前にたくさんいるから、一人に一言


「すみません、写真とってもらってもいいですか?」

と、簡単に。

でも

その一言がどうにも言えずに

数分。


結局


隣にいた、韓国人に撮ってもらった。




僕の340日の旅はひとまず、此処で一つの節目を迎える。



まずは、懐かしい友人、旅友と再会を果たして行きながら、

職を探さねば笑


陸路の迷い方は



趣旨や更新頻度は変わるやもしれませんが
今後も続けて行こうと思っています。



始まりと終わりのこの場所で、僕は密かに次の旅の幕を上げた。


一年間、ありがとうございました!

これからもよろしくお願いいたします。

ただいま日本。

2009年3月20日金曜日

カウントダウン 0

旅たちから339日がたった。快晴、朝6時起床。


次の目的地は、16カ国目、日本。


とうとう、帰国です。

前回ブログのタイトルに数字をつけたのは、

毎日更新してカウントダウンをしていくつもりだったからであって。

それが、今日、いきなり、ゼロになってしまった。笑


昨日も、たくさんの人が、僕が発つ前にさよならを言うために
ランチやら、お茶、お茶、お酒、などなど、誘って頂き、
家に帰ったもの、12時を廻ってからだった。

計画通りに全然、ならんかった。

でもそれは、人に恵まれた、充実した時間を過ごした証。

今、ようやく出来たこの一人の時間も持ち時間30分で

ロクなこと書けてないけど。。


旅の終わりを何度もイメージしてみたことがあったけど
そこには、いつも、無機的な荒涼とした空間だったり、
緑、豊かな大地に
一人たたずみ、ブランデーを飲んでる、僕一人の孤独な後ろ姿があった。


ところが、どうだ。

最終日、

大都市ロンドン、口に入れたのは、高級インド料理。ギネス。

囲まれたものは自然ではなく、仲間たち。

一人の時間なんて、なかった。

今も、フラットメイトのトモ、アキ、ユウジが僕のために最後の朝ご飯を作ってくれている。

ちなみに、献立は、ステーキとハンバーグ。

朝からこんなにヘビーで、贅沢でいいんだろうか。


こんな結末、僕のシナリオにはなかった。


でも

最後の国がロンドンで、ホントに良かった。

こんな、たくさんの出会いに恵まれて、
「これから」を共有できる、仲間がたくさん出来た。

トモ、ユウジ君、アキ君、エリー、ミツキちゃん、アンドリュー、マクシーン、サラ、サンディ、ジェーン、リズ、アンバー、リッキー、ハルナ、Mr.リー、ジンヒィー、ロブ、リッチー、デイナ、ヴェニータ、ジェニー、マリィー、メリッチェル、ブーン、ケリー、ナオキ、あや、アンナ、ケビン、イリナ、メアリー、ハナ、リノ、土井君、トモノリ、チューヤン、もっともっとあげたらきりがないくらいの、ロンドンの仲間たち。

僕の宝物。

たもと、まさ、山中、ダイゴロー、ウッチャン、JET、一ペー、みやまん、さっちゃん、朝子、夏子、etc(ゴメン、みんな!)

旅で出会った、現地の人、他の国の旅人たち、
トモ、HDK、なおちゃん、やすお、せいや、りょうさん、しんさん、あゆ、あきらくん、セリア、いずみさん、ヒロさん、前田さん、なおきさん、真さん、
(etcで笑)



兄貴の名前は友也。
僕の名前は達也。

ありきたりな名前だけど、僕は大好きで、

「友達」がたくさん出来る子に育ってほしい、
という、両親が込めてくれた願いの通り、

僕はたくさんの人に恵まれ、

友達がロンドンに、世界に出来た。




僕は本当に、幸せです。



−−−−−−−−−−
て書いてたら


あ、もう、じかんないや!笑



感傷にすら、ひたれない!

ヒャー!



他の旅人、皆、帰国のときは、しっかり書き綴ってて、
感動させてもらったのに、

何だ、俺のこの終わり方!

みんなごめんなさい、

とりあえず、今から帰ります、報告!

続きは、帰国後、ゆっくりさせてもらいます。



自分のわくわくだけで、無計画に移動してきた僕の旅


地球、半周で終わっちゃった。


もう、半周は、もう少し時間が経ってから始めようと思ってます。


日本の家族や、友人、見守ってくださったたくさんの方、

旅とも、ロンドンで出会ったたくさんの仲間。

みんな、みんな、ホントに最上級のありがとうございました、と言わせてください。



御あ御り御が御と御う御 御ご御ざ御い御ま御し御た!!!



これからも、みなさん、末永くよろしくお願いいたします。

そいじゃ、また!(トモ、アキ、ユウジ、いただきまーーーーす!!!)

2009年3月10日火曜日

カウントダウン 12



月曜日。
9時起床。
ゆっくりとストレッチをしてから
コーヒーをいれて、一服。

フラットメイトのアキと昼ご飯を作る。
オリーブとバターと野菜を炒め牛乳を入れた簡単なパスタを大盛りで食べる。
誰に見られるわけでもないし、フォークの使い方は外で出来れば良いと思っているから
効率性と豪快に食べれる心地よさを求めて、いつも箸を使ってすすっている。

行儀の悪い習慣がついてしまった。

シャワーを浴びたあと、テーブルに向かい短短期的な予定表を簡単に作る。
帰国までの日にちを有効に使うためだ。
購入しなければいけないもの、
送らなければいけないもの、
受け取らなければいけないもの
会わなければいけない人
返信、手紙を書かなければいけないもの。

「いけない」と書いたのは、あくまでもwantであって義務ではない。
平日と、祝日、日中と夜のどの時間帯にどれを行うかを大ざっぱに振り分け、

次に、自分のための時間を割り当てた。
継続して行うもろもろの行為を再確認するように、そこに書き込み
計画表を最後に作るというタスクを決めたら、終了。

いつもなら学校に行ってる時間だ。

外は風が強く寒そうだが、雲間
から見える青の濃さがボクをウズウズさせたので

沈めるために服に着替える。

ロンドンで生活するために購入した、
ブラックの細いデニムとマーチンは
今日は必要ないとおもったから、
この旅をともにした、

リーバイスのインディゴデニムと、Merrellのシューズ、パタゴニアのジャンパー姿。

引っ越し以来クローゼットの中に眠りっぱなしだったジーンズを目にしたら
イメージの中での其れ以上に、色あせていて、でも決して汚いわけではなく、
むしろうっとりさせられた。

ゴアテックス使用のウォータープルーフのシューズは、
最近では雨をはじかなくなっているような気がするけど、
気のせいかな。

きっと隙間から雨が侵入しているせいだ、
と靴を擁護し、はき続けてきた。


ボクは基本的にジーンズは破れてからしか買わないし、
Tシャツやパンツなども、伸びてからしか新しいものを買おうとしないし
出発前は自分の靴がぼろぼろで履けなくて、
兄貴の靴をくすねた人だけど、
それは
愛着なのか、だらしないのかは、よくわからない。
両方なのかな。
もちろんそれなりの服も持ってるけど
全体的にモノを多く持っていない。
はっきりしているのは、
購買の意欲は、
そういう状況になったときにしか基本的にわかないということ。

話それちゃった。
言いたかったことは、それを目にしたときの懐かしい感じが妙に心地よく、
それを考えていたときに連想したのが、
帰国後の家族や友人たちとの
再会につながる感覚なんじゃないかなと言うこと。

ようは、ウキウキしたんですね。

カメラ持って、自転車またがって
まだ行ったことの無いところを見てみようと走り出す。
別に急いでるわけじゃないから、
通行人や、車の迷惑にならないように
タラタラ、ゆっくりと、
止まっては写真とって、
よくわかんない花や木を見て、
子供と戯れて、
気づいたら、テムズ川に行き当たる。
川上に移動していたようで、
ロンドンブリッジや、観光客が居る方とは違う、

静かな川辺。
西の方に目を向けると、
その賑やかなロンドンの存在を感じさせる風景が
蜃気楼のように漂う。

詩的な感じで表現したのではなく、
最近、「眼鏡」

を無くしたのが主な理由です。

2時間くらいサイクリングを楽しんだ後、帰宅。

急な予定が入り仕度。

「なるべく綺麗な格好してきて」

とだけ
言われたから、ボクなりにベストを尽くして
待ち合わせ。

連れて行ってもらったのは、

South Kensington 駅
から程なく行ったところにある

「Serpentine Gallery」

Rebecca Warren

という彫刻家の
プライベート ビューだった。

そういうことか、
どうりで周りの人たちは
なんかみんなポッシュな雰囲気、
いわゆるセレブオーラが漂っているのね。

良かったーああーよかったー

そのままパタゴニア着てこなくて。
ジャケットに毛皮のマフラー、どっかのブランドのニット帽、
ほぼすべてをフラットメイトから借りてオシャレしてきて良かったー。笑

この彫刻家、2006年にターナープライズにノミネートされた、
現代美術界でも有名な方らしかったです。

ああ、うん、なるほどねー。
粘土が不可思議な姿に変えられた
それらの作品をあごひげ触りながら
意味ありげに眺めて堪能。

芸術は、コトバ、色、形、音を手段とした、変革への挑戦。
専門知識に乏しいボクだけど
今の現代芸術のトレンドの先端を
無い頭で感じて
全部見させてもらい、勉強させて頂きました。

後半は、作品より
そこに居る人たちに目がいってしまいこっそり
人間観察。
半数の人たち、
全然作品みてなくて、
セレブなかんじで、上品そうに会話してる。
ボクは見た限り唯一の日本人男性だったから、
意味ないけど
新進気鋭の若手アーティスト演じて、
背筋をただす。

いや、もちろん、だれも見てないけど、
ほら、楽しそうだったから。

こういう場も久しぶりだったので
満喫させてもらいましたが、
疲れる。


 

帰りに、ピカデリーの中華街で初めて中華を食べた。

ボクは中国に居たときもそうだけど
基本的に初めての店では、
「麻婆豆腐」を頼むようにしている。

うまいかどうか、自分の舌が覚えているから
比較になる。

他にも野菜炒めや春巻き、久しぶりに、青島(チンタオ)ビール飲んだけど

どれもこれも
ホント、


おいしくなかった。



こんなのに一人15ポンドも払うくらいなら、
自分の好みで作る麻婆のがウマいわ!

と、
愚痴をこぼしつつも楽しい食事にはなったので、良しとします。

一つ気がかりだったのは、会計のとき、
同行したイギリス人の友人が当然の様にチップを置いたこと。

普段、外食する際や
pubで酒を頼んだ時、チップは払うけど、

それは、イギリスのルールで、
この中華街の、一つの小さな大衆中華料理にも適応されるのか?
と。
周りに居る、中国人客たちは、
少なくとも先に帰った、人たちは払っていない様子。

外国人は、払うもんなんですかね?
ちゃんとしたレストランだったら、ビルに詳細が書かれていて、
サービス料が、含まれていたり、
いなくとも、
普通においていけるけど、

この微妙なお店は果たして。。

少し悩んだあげく、


原点回帰して、

チップとは、
客に対してのサービスの対価

だと割り切り、
満足しなかったボクは、


結局払わなかった。

間違いとわかったら、次回からは、払います。

帰り際に、スタッフがドアに一番近いところで賄い食べてて、

ご飯こぼしながらボクに、
笑顔でサンキューて言ってくれた。


あ、やっぱり、払わなくてよかったな、

て自分を納得させて、
帰宅。

12日目終了。

2009年3月9日月曜日

カウントダウン

久しぶりです。

ロンドンは相変わらず寒い。

でも

少し前までなら4時を回ったら薄暗くなる空も
今日は5時を過ぎても青空。

少しずつ、春の予感を感じてます。










6日、金曜日。


2ヶ月通った英語学校でのカリキュラムを終了した。


英語は簡単!









と、書店では購買を促すために

いろいろなうたい文句を目にするけど






んなわけあるかーい。




やればやるほど

奥深さを感じ、

自分のレベルの低さに

しょんぼりしちゃったときもあったけど、


手応えは感じられた2ヶ月。


やらなかったら、見えてこなかった

現地点での、ボクの力。


決して長くはない期間を


環境を生かした学習は出来た。


それらを、とぎらせること無くどう繋げていくのか。


今は

焦らず、素直にボクを受け入れよう。


カウントダウン


年明けのときに一年を数え上げてく一日と


旅の残りの期間を数え上げていく一日の


双方向から始めた数え上げが


今は片方でしか捉えていない。





残り12日。


ボクは20日にロンドンを発つ。


それまでの十数日。


最近では埋もれてしまっていた、自分の時間。

とことん、使おうと思う。




最後の贅沢。



旅人としての時間。


なにに縛られること無く


自由な時間が持てることは

歳を重ねるにつれて難しくなるから。


5年後のボクが

今のボクに違和感を感じないよう。


重ね合わせるように、


紡いでいきたい。



とはいっても、こんな大都会だと


情緒などでることもなく


端から見たら

ただの

ニートか。

それでも

いいじゃない。




無力と無知


旅を通して、痛感した自分の器。


人間なんてちっぽけで。


ボク一人の存在なんて、もっと、ちっぽけだ。


ボクがいても、いなくても、


世界はまわるし


朝は来る。


ボクがどうあがいたところで


世界の貧困はなくならないし

争いは絶えることは無く、

血は流れ


良い服きて


酒飲んで


セックスをして寝る人がいる。


世界は広くて


生は多様。

そんな当たり前のことが

実感できたのもこの旅のおかげ。


帰国後


旅を終えた旅人が

日本に帰ると、息苦しさを感じ、

自分が見つけたと思っていた

原石にまたほこりがかかってしまう、

そんな旅人の現代病みたいな話はよく耳にするけど、

そもそもボクの中での旅はもう終わっているから

ボクが絶望したり

無気力に止まることは、ないだろう。

ボクが旅を通して学んだこと、


失敗したこと


出会い

すべてのものに、意味があり

リンクしている。


形にする力を、ひとつずつ身につけていくだけ。


こんなブログでも、楽しみにしてくれている

人たちがいるので、

久しぶりの更新だし、

楽しく報告したかったけど




コトバにボクの心情を反映させるためにも


繕わない。

静かな日曜の夜。


今日は、久しぶりにフラットメイトみんなが揃ったから

散歩に出かけて

大掃除して、

最後はみんなでカレー作った。


明日から始まる1週間を気持ちよく過ごせそう。

おやすみなさい。